病気と治療について
性ホルモン依存性の病気
乳腺腫瘍
これは非常に多い腫瘍で、雌犬の全腫瘍病変の半数以上になると言われています。 人間ではこんなに発症率が多い腫瘍や癌はありませんよね。驚異的な数字だと思いませんか? この乳腺腫瘍は、発症に女性ホルモンの影響を受けていますので避妊手術で防げるのです。 ある研究データ…
子宮蓄膿症
これは発情後2ヶ月くらいで起こる病気で、子宮内に大量の膿がたまります。 7〜8才以降で発症が多くなります。 続発症として腎炎を併発したり、破裂して腹膜炎を併発したりすることもある厄介な病気です。 手術で卵巣と子宮を摘出することになります。 結局、避妊手術と同じ…
前立腺肥大
未去勢の雄犬では8才齢以降くらいになると前立腺が男性ホルモンの影響をうけて肥大してきます。 その結果、血尿や排尿障害が起きることがあります。 前立腺炎を起こすこともあります。 発症率は高くないですが、前立腺癌になることもあります。
肛門周囲腺腫
肛門のまわりに肛門周囲腺という小さな分泌腺がいくつもあります。 前立腺と同じで、男性ホルモンの影響を受けて肥大してきます。 若い犬のお尻の穴はキュッとすぼまっていますが、未去勢の老犬のお尻の穴はドーナッツのように見えます。 これが肛門周囲腺の肥大した状態です。…
精巣腫瘍
犬では隠睾がよくあります。停留睾丸ともいいます。 精巣は元々はおなかの中にあり、陰嚢の中まで移動してきます。 その途中で停まってしまい、精巣が陰嚢まで到達していない場合を停留睾丸、隠睾といいます。 陰嚢に到達していない精巣は癌化する可能性が高いのです。 できる…