病気と治療について

猫のネックリージョン?

2015.10.02

歯頚部吸収病変

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猫の歯頚部吸収病変といいます。歯と歯肉の境目付近の歯質が吸収されてしまう病気です(意外と多いぞ!!)。手遅れになると、抜歯するしか方法がなくなります。

K藤さんは、最近引越して来られて2匹猫を飼っています。年上の方のタマちゃんの口の中が赤くなっていて、前から気になっていたそうです。でも、以前かかっていた病院では、タマちゃんは肝臓が悪く麻酔がかけられないと言われていたそうです。

実際に7才前後から肝臓や腎臓が悪くなっている猫は多いものです。そこで、予防接種の機会に全身詳しく検査しましたところ、肝臓はやや悪いものの麻酔をかけられないほどではないことが判り、さっそく処置しました。

上顎の第4前臼歯には歯石が多量についていて、第3前臼歯は歯肉の増殖がありました。この歯肉の増殖部分にいまわしいネックリージョンがあったのですが、幸い何とか抜歯せずに修復することができました。

処置後はばりばりドライフードが食べられているそうです。